2025.12.18遺影とは？　遺影写真の準備・飾り方・処分の方法

遺影（いえい）とは、葬儀や法要において、故人を偲ぶために祭壇や自宅に飾る写真のことです。

「どのような写真を選べばいいのか」「飾る場所に決まりはあるのか」など、大切なものだからこそ迷うことも多いでしょう。

ここでは、遺影の準備から飾り方、処分の方法までをわかりやすく解説します。

　　遺影は、参列者や家族が故人と「対面」するための象徴です。昔は堅苦しい表情が一般的でしたが、

　　最近では**「その人らしさ」**が重要視されています。

　　・表情・姿： 穏やかな笑顔や、趣味を楽しんでいる姿など、

　　　家族が「この人らしい」と思えるものがベストです。

　　　カメラ目線だと、目が合うような感覚で語りかけやすくなります。

　　・　画質とサイズ： 祭壇用の大きなサイズ（一般的に四つ切り：25.4cm×30.5cm）に引き伸ばすため、

　　　　ピントが合っており、顔が大きく写っている（10円玉以上のサイズが目安）写真が理想的です。

　　・　服装・背景： 葬儀社で着せ替え加工や背景の変更（青空やグラデーションなど）ができるため、

　　　　元の服装や背景はあまり気にせず、表情を優先して選びましょう。

　　・　生前準備（終活）： 突然のことに慌てないよう、お気に入りの一枚を選んでおいたり、

　　　　プロに「遺影用」として撮影してもらう人も増えています。

　2．自宅での飾り方

　葬儀が終わった後の遺影は、一般的に以下のようなマナーで飾ります。

　・　飾る場所： 仏壇の近くや、仏間・床の間に飾るのが一般的です。

　　　壁の高い位置（長押：なげし）に掛けるか、棚の上に置きます。

　・　避けるべき場所： * 仏壇の中： 仏壇は仏様の世界を象徴する場所なので、

　　　その中に遺影を入れるのは避けましょう（外側や横に飾ります）。

　・　仏壇の真上・真正面： お参りする際に見下ろす形になったり、

　　　お尻を向けることになる場所は避けます。

　・　向き： 仏壇の向きに合わせ、南向きか東向きにするのが一般的です。

　3．遺影の処分の方法

　　「引越しで場所がなくなった」「代が変わり数が増えすぎた」などの理由で処分を検討する場合、

　　遺影には宗教的な魂は宿っていない（位牌とは異なる）ため、法的な決まりはありません。

　1．　お焚き上げ（神社・寺院）：「そのまま捨てるのは忍びない」という場合は、

　　　お寺や神社で供養してもらい、焼却処分するのが最も安心です。

　　　費用は3,000円〜10,000円程度が目安です。

　2．　自分で処分する：一般ごみとして出すことも可能です。

　　　その際は、白い紙や布で丁寧に包み、塩を振ってお清めしてから出すと、気持ちに整理がつきます。

　3．　データ化して保管：写真は処分しても、データをクラウドやUSBに保存しておけば、

　　　いつでも見返すことができます。

　　　また、小さなサイズ（L判など）に焼き直してコンパクトに保管するのも一つの手です。

　※　ワンポイントアドバイス 遺影は必ずしも「一生飾らなければならない」ものではありません。

　　　三十三回忌や五十回忌などの節目、あるいはご自身が納得したタイミングで、感謝を伝えて整理しても問題ありません。

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