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2025.09.22末期の水とは?
末期の水(まつごのみず)とは、故人になった方の唇を水で潤す儀式のことを指し、一般的に「死に水(しにみず)」とも呼ばれます。
これは、故人が安らかに旅立てるよう願い、残された家族が故人の死を受け入れるための、葬儀における最初の儀式とされています。
由来と意味
末期の水の由来には諸説ありますが、仏教の開祖であるお釈迦様が亡くなる前に喉の渇きを訴え、
信心深い鬼神が捧げた清らかな水を飲んで安らかに旅立ったという故事にちなむという説が有力です。
この儀式には、主に以下のような意味が込められています。
・故人の苦しみを和らげる:喉の渇きを潤し、安らかな気持ちで旅立ってほしいという願い。
・故人の蘇生を願う:水を与えて故人が生き返ることを願う気持ち。
・故人との別れを告げる:遺族が故人の死を実感し、心を込めて最後の別れを告げるための大切な時間。
やり方と手順
末期の水は、故人との関係性が近い人から順番に行うのが一般的です。
通常は、配偶者、故人の子ども、両親、兄弟姉妹の順で進めます。
準備するものは、以下の通りです。
・新調した割り箸
・脱脂綿やガーゼ
・水を入れた茶碗や器
具体的な手順は以下の通りです。
1.新しい割り箸の先に脱脂綿を巻き付け、白い糸などで固定する。
2.茶碗に汲んだ水に脱脂綿を浸して湿らせる。
3.水を含んだ脱脂綿を故人の唇に優しく当てる。上唇の左から右へ、次に下唇の左から右へ、
と優しくなぞるように行います。口の中に無理やり水を入れることは避けます。
4.儀式が終わった後、故人の顔をタオルなどで清めます。
なお、近年は病院で臨終を迎えることが多いため、病院のスタッフが準備してくれる場合も少なくありません。
宗教・宗派による違
末期の水は仏教に由来する儀式ですが、宗教・宗派によっては行わない場合や、やり方が異なる場合があります。
・浄土真宗:故人はすぐに極楽浄土へ行って仏になるという教えから、末期の水は行いません。
・神道:仏教と同様に儀式を行いますが、魔除けの意味を持つ**榊(さかき)**の葉に水を含ませて行います。
神道では死を「穢れ(けがれ)」と考えるため、穢れを払う意味合いが強いとされています。
・キリスト教:基本的に末期の水は行いません。
プロテスタントでは「聖餐式(せいさんしき)」、
カトリックでは「病者の塗油の秘跡(びょうしゃのとゆのひせき)」といった独自の儀式があります。
末期の水は、故人への感謝と安らかな旅立ちを願う、大切な日本の風習です。
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