2025.01.15棺桶に入れてよいもの・いけないものとは?火葬時の副葬品の注意点

葬儀の際、故人との最後の別れのひとときとして「棺桶に何を入れるか」はとても大切なポイントです。火葬を前提とした日本の葬送文化では、棺に入れる副葬品(ふくそうひん)にはルールやマナーがあります。この記事では、棺桶に入れてよいもの・いけないものを具体例とともに解説し、火葬場での注意点や副葬品を選ぶ際の心構えについても詳しくご紹介します。

副葬品とは?

副葬品とは、故人と共に棺に納められ、火葬される品々のことを指します。故人が生前大切にしていたものや、家族との思い出の品、宗教的な道具などが該当します。副葬品は、単なる物品ではなく、遺族の「感謝」や「想い出」、「祈り」といった気持ちを形にしたものです。

棺桶に入れてよいものの具体例

火葬においては、燃えやすく、火葬炉を傷つけない素材のものが基本的に許可されています。以下に、ジャンル別に具体例を挙げて解説します。

故人の趣味に関するもの

生前の趣味や好みを尊重した品は、副葬品として非常に人気があります。

  • 読書好きの方:お気に入りの文庫本、小説、手帳、筆記具など。 
  • 音楽好きの方:楽譜、歌詞ノート、ヘッドホン(※プラスチック製は避ける)、CDのジャケットなど。 
  • スポーツ好きの方:野球のグローブ、テニスボール、ゴルフボールなど可燃性素材のスポーツ用品。 

※いずれも「紙・布・革」などの燃えやすい素材が好ましいです。

思い出の品

故人や家族との大切な記憶を象徴する品物は、気持ちを伝える上でも意味のある副葬品です。

  • 手紙やメッセージカード 
  • 家族写真や友人との写真(額縁は外す) 
  • 幼少期のぬいぐるみ(小型で布製のもの) 
  • 長年身につけていたアクセサリー(可燃素材のもの) 

普段使いの品

日常的に愛用していた物を一緒に納めることで、故人の人となりを偲ぶことができます。

  • ハンカチ、スカーフ、布製の帽子 
  • 腕時計(革製バンドのみ可) 
  • お気に入りの洋服(燃えやすい素材で、装飾品のないもの) 

宗教的な品

信仰心を持つ方のためには、宗教に基づいたアイテムも副葬品として選ばれます。

  • 数珠 
  • お守り 
  • 経文(紙製) 
  • 聖書(文庫サイズのもの) 

その他、棺に入れてもよいもの

  • 生花(香りの良い花や季節の花など) 
  • 故人が好きだったお菓子や飲み物(少量で包装されていないもの) 
  • 折り鶴や千羽鶴(紙製) 

棺桶に入れてはいけないもの|火葬時にトラブルになる副葬品

副葬品の中には、火葬時にトラブルの原因となるものが存在します。以下に、棺に入れてはいけない主なものを理由と共にご紹介します。

金属製品

例:アクセサリー、腕時計、仏具、缶など

  • 火葬時に高温で溶けたり、変形したりし、遺骨を損傷させるおそれがあります。 

ガラス製品

例:メガネのレンズ、ガラスの置物、ビン

  • 高温で爆発する危険があり、火葬炉の故障にもつながります。 

プラスチック製品

例:フィギュア、プラスチックの人形、おもちゃ

  • 有毒ガスを発生させる可能性があり、火葬炉の汚染や作業員の健康にも悪影響を及ぼします。 

液体を含むもの

例:ペットボトル入りの飲料、香水、瓶詰めの食品

  • 火葬炉の内部を汚染する原因になり、故障の恐れもあるため厳禁です。 

現金や貴重品

例:札束、金貨、宝石類、保険証、銀行通帳など

  • 火葬後に回収できず、紛失の可能性があるほか、遺産トラブルの原因にもなり得ます。 

副葬品を選ぶ際の注意点

副葬品を選ぶ際には、感情だけでなく、実際の火葬における安全性や運用ルールにも注意が必要です。以下のポイントを参考にしてください。

1. 火葬場の規定を事前に確認する

火葬場ごとに持ち込み制限が異なる場合があります。中には「ぬいぐるみ不可」「CD不可」といった独自ルールを設けている火葬場もあります。葬儀社や自治体に確認するのが確実です。

2. 遺族で話し合い、入れる物を決める

「誰の気持ちを反映させるか」という点でトラブルが起きないよう、家族・親族で副葬品について話し合っておくことが大切です。

3. 故人の生前の希望を尊重する

生前、「これを棺に入れてほしい」と話していた遺品があれば、最優先で用意しましょう。遺言などに明記されていることもあります。

4. 必ず持ち帰るものがないか確認

火葬後に回収される遺骨のほか、数珠や指輪など、持ち帰りたい品があれば副葬品にせず別にしておきましょう。

よくある質問(FAQ)

  1. メガネをかけたまま火葬できますか?
    A. 一般的には不可です。金属やガラスが含まれており、火葬炉を傷つける可能性があるため、外して納棺することをおすすめします。
  2. 手紙をたくさん入れてもいいですか?
    A. 小さな束程度であれば問題ありませんが、大量の紙は火葬炉内で火力の調整が難しくなるため、適量にとどめましょう。
  3. 棺に入れたいものが入れられないときは?
    A. 入れられない場合は、葬儀場での「お別れの儀」の際に、棺の上に置いたり、読み上げたりして、気持ちを伝える方法もあります。

まとめ|副葬品は“想い”を込めた最期の贈り物

棺に入れる副葬品は、故人への最後の贈り物です。ただし、火葬というプロセスがある以上、安全面やマナーに配慮した選択が求められます。燃えやすく安全な素材を選びつつ、思い出や感謝の気持ちを込めて、副葬品を用意することが大切です。

葬儀を通して、故人との最後の時間が心に残るものとなるよう、ぜひ本記事を参考にしていただければ幸いです。

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