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2025.08.25【完全ガイド】神道における死後の儀式とは? 仏教・キリスト教との違いも解説
【完全ガイド】神道における死後の儀式とは?
仏教・キリスト教との違いも解説
日本の葬儀といえば「仏式」が最も一般的ですが、
実は「神道(しんとう)」にも独自の死後の儀式が存在します。
神道では、死は「穢れ(けがれ)」とされる一方で、
故人は「家を守る神」として敬われる存在でもあります。
本記事では、神道における死後の儀式の流れや意味、
仏教・キリスト教との違い、参列時のマナーまでを詳しく解説します。
神道の死生観とは? ―「死=穢れ」でも故人は守護神になる
神道では「死」は穢れとされ、神社や家庭の神棚で葬儀を行うことは避けられます。
そのため、神道の葬儀は一般的に「斎場(さいじょう)」や「自宅以外の場所」で執り行われます。
しかし、死が「終わり」ではなく、
故人が家族を見守る“祖霊(それい)”となるという考え方が根底にあります。
つまり、「死=忌むもの」ではなく、「敬う対象」としての一面も持つのが神道の特徴です。
神道の葬儀と主な儀式の流れ
神道における葬儀や死後の儀式は、仏教の「葬儀」「法要」にあたるものがいくつかあります。
代表的な儀式を順に見ていきましょう。
1. 葬場祭(そうじょうさい) ― 仏式の「葬儀・告別式」にあたる儀式
神道の葬儀は「葬場祭(そうじょうさい)」と呼ばれます。
この儀式では、神職(しんしょく)が祝詞(のりと)を奏上し、
故人の御霊を慰めるとともに、遺族が**玉串奉奠(たまぐしほうてん)**を行います。
・玉串奉奠とは:榊(さかき)の枝に紙垂(しで)をつけ、故人の御霊に捧げる神道独自の儀礼です。
・服装:仏式と同様に喪服を着用します。男性は黒のスーツ、
女性は黒のワンピースやアンサンブルが一般的です。
儀式の後半では、出棺祭(しゅっかんさい)や火葬祭が行われ、故人を荼毘(だび)に付します。
2. 五十日祭(ごじゅうにちさい) ― 仏式の「四十九日」に相当
故人が亡くなってから50日後に行われるのが「五十日祭」です。
これは、故人の御霊が祖霊(守護神)として家に戻る節目となる儀式です。
この日をもって「忌明け(きあけ)」とされ、
親族や関係者が集まり、神職による祭詞(さいし)が行われます。
儀式後には「直会(なおらい)」と呼ばれる会食を開き、
日常生活へと戻ることを意味します。
3. 一年祭(いちねんさい) ― 仏式の「一周忌」に相当
故人が亡くなってから1年後に行われる儀式です。
遺族が再び集まり、神職によって祭詞が奏上され、故人の御霊を慰めます。
その後は、三年祭・五年祭・十年祭と続き、
回忌ごとに祖霊への感謝と報告を行います。
4. 合祀祭(ごうしさい) ― 祖先の霊を一つに祀る儀式
一定の期間が過ぎると、故人の御霊を祖先の霊と共に祀る「合祀祭」が行われます。
これによって、故人は家の守護神として祖霊舎(それいしゃ)に祀られ、
子孫を見守る存在となるのです。
この時も、玉串奉奠や神饌(しんせん:神への供物)の奉納が行われます。
神道の葬儀に参列するときのマナー
仏式とは異なる点がいくつかあります。
以下のマナーを押さえておくと、安心して参列できます。
● 挨拶の言葉
仏式での「ご冥福をお祈りします」は、神道では使いません。
神道では「御霊のご平安をお祈りいたします」や「安らかにお眠りください」が適切です。
● 香典ではなく「玉串料」
神道では、仏式の「香典」にあたるものを「玉串料(たまぐしりょう)」と呼びます。
不祝儀袋には「御玉串料」「御榊料」と記すのが一般的です。
● 服装
黒を基調とした喪服を着用しますが、仏式と同様で問題ありません。
アクセサリーは控えめにし、光沢のある素材は避けましょう。
キリスト教における死後の儀式との違い
神道と同様に、キリスト教にも死後の儀式がありますが、
死に対する考え方は大きく異なります。
● カトリックの場合
死は「神のもとに帰ること」とされ、教会で「葬儀ミサ」が行われます。
その後、命日や追悼の日に「追悼ミサ」を行うこともあります。
● プロテスタントの場合
葬儀は「召天式(しょうてんしき)」と呼ばれ、
聖書の朗読や賛美歌の斉唱、牧師による説教などが中心です。
1週間後、1カ月後、1年後などに「記念式」を行うケースもあります。
キリスト教では、「死」は悲しみよりも「永遠の命への旅立ち」として祝福される側面があります。
神道・仏教・キリスト教 ― 三つの宗教の死生観の違い
| 宗教 | 死の捉え方 | 主な儀式 | 目的 |
| 神道 | 穢れだが、故人は守護神となる | 葬場祭・五十日祭・合祀祭 | 祖霊を敬い、家を守ってもらう |
| 仏教 | 輪廻転生の一部 | 葬儀・四十九日・法要 | 極楽往生を祈る |
| キリスト教 | 永遠の命への旅立ち | ミサ・記念式 | 神のもとでの再会を願う |
まとめ:神道の葬儀は「別れ」ではなく「守護神への旅立ち」
神道の死後儀式は、単なる葬送の儀礼ではなく、
故人が家を見守る神となるための神聖な通過儀礼です。
もし神道の葬儀や儀式に参列する機会があれば、
宗教的な意味やマナーを理解して臨むことで、より深く故人を偲ぶことができます。
それぞれの宗教に共通するのは――
「亡くなった人を想い、感謝を伝える心」。
形は違えど、その想いこそが最も大切なのです。
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